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首にスカーフを巻いたクロアチア兵

首にスカーフを巻いたクロアチア兵

フォアインハンドの意味を持つ四頭立ての馬車

フォアインハンドの意味を持つ四頭立ての馬車

英国式と米国式のストライプタイ

英国式と米国式のストライプタイ

平織

平織

綾織

綾織

朱子織

朱子織

ウィンザーノットの結び方・ダブルノットの結び方

(左)ウィンザーノットの結び方
(右)ダブルノットの結び方

ネクタイ (NECKTIE)

ネクタイの起源

 ネクタイの起源については諸説あるようです。古くは2世紀頃にローマ帝国の兵士達が防寒具として使っていた、「フォーカル」という布を首に巻いていたことが始まりとも云われています。実際には1600年代中頃、フランスのルイ14世に仕えるため駐留していた、クロアチアのクロアット連隊の兵士が首に巻いていたスカーフがネクタイの起源ではないかと云う説が有力なようです。

 彼らの無事な帰還を祈って、妻や恋人から贈られたスカーフを巻いた兵士達の姿が、ルイ14世の目に留まることになります。その際スカーフとクロアチア兵を聞き間違えたことから、スカーフのことを「クラバット」と呼ぶようになったと云う話です。

ネクタイの発展

 やはり他のメンズアイテムと同様に、ネクタイもイギリスで変化と発展をしていったようです。1850年頃にはクラバットの結び目を利用した蝶ネクタイが作られ、1870年代にはアスコット競馬場に集まる際の正装着用時に結ぶアスコットタイ、その後現在のネクタイの原型である結び下げのタイ、「フォア・イン・ハンド」が登場していきます。

  「フォア・イン・ハンド」とは、四頭立ての馬車という意味があるようで、御者の手綱さばきが楽になるようこのネクタイが考え出され、使われたことから広まったとされています。

 日本で初めてネクタイを締めたのは「ジョン万次郎」とされています。1851年9月、長崎奉行所で入国の取り調べを受けた時の所持品に、ピストル、羅針盤等にまじって「白鹿襟飾」と記されたものがあり、これがネクタイのことだと思われます。

 初の国産ネクタイは約30年後の1884年10月1日に、帽子商の小山梅吉という人物が蝶ネクタイを作ったとのことです。その後1971年には、初めてネクタイを生産したことを記念して、日本ネクタイ連合会が10月1日を「ネクタイの日」を定めています。

レジメンタルタイ

 レジメンタルストライプのルーツは、1700年代、英国連隊旗の柄をもとに作られたと云われています。それぞれの連隊(レジメント)ごとに柄が決められていて、その連隊に所属することを示しています。

 レジメンタルタイが広く一般に結ばれるようになったのは、第一次世界大戦後の1920年代に入ってからになります。またアメリカにおける流行は、英国皇太子(後のウィンザー公)の訪米が大きなきっかけになったとのことです。その時着用していたネクタイは近衛歩兵第一連隊の柄で、ブルーとレッドのレジメンタルストライプだったとのことです。

 イギリスを起源としたストライプ柄は、正面から見てカタカナの”ノ”の字になっていて、自分が着用して見ると右下がりになります。それに対して左下がりのストライプは、リバースと呼ばれ「ブルックス・ブラザース」が初めて商品化したアメリカ式スタイルと云われています。

ネクタイの生地

 シルクのネクタイに色や柄を付ける方法には、布に色をのせるプリント(染)と色と柄を布に織り込むジャカード(織)の2種類があります。

 プリントは生地に色や柄を染める方法で、代表的なものは白生地に直接染める捺染と、色生地に柄を染めていく抜染のふた通りがあります。プリントは軽やかで大胆な表現が出来、色の濃淡やぼかし、グラデーションなど繊細で優雅な柄構成まで可能なところが魅力です。

 ジャカードは経糸と緯糸を交差させる段階で凹凸をつけ、生地そのものに模様を描くという方法です。柄の大きさや色数に制限はありますが、ボリュームのある凹凸感や生地の繊細な表情や美しさを表現することが出来ます。代表的なものは平織(ポプリン)、綾織(レップ)、朱子織(サテン)があります。

平織
 たて糸とよこ糸が1本毎に浮き沈みした織り方で、それぞれ2本ずつの糸で完全な組織を形成しています。ネクタイ地の場合は強度よりも柄出しを優先するので、たて・よこに太さの違う糸を使って打ち込み本数を変え畝を強調しています。

綾織
 たて糸とよこ糸が3本以上で織られ、糸が斜めに交わって模様を織出し組織を形成しています。平織りに比べ風合いが柔らかでシワが寄りにくく、糸の密度を増すことが出来るため光沢感があります。ネクタイ地としては一般的に、たて・よこ4本以上の間隔で糸を交錯させたものが多いと云われています。

朱子織
 たて糸とよこ糸が5本以上で織られどちらかの糸が長く、浮かせて交錯しています。しかも交錯点が少ない為、平織や綾織に比べより光沢感があり柔軟性に富んでいます。ネクタイ地ではたて糸の本数の関係で、糸7本が表に出ている八枚朱子と、糸11本が表に出ている十二枚朱子と呼ばれるものが使われているとのことです。

ネクタイの結び方

 ネクタイの幅は1940年代から約10年毎に太い・細いを繰り返し、近年では8.0〜8.5cmに落ち着いているようです。またその時々でワイシャツの襟型やネクタイの結び方も流行があるように思います。ネクタイの結び方は何十通りとも云われていますが、主なものとしてはご紹介する3通りくらいかと思います。

 最も基本的な結び方の「プレーン・ノット」は、ピンカラーやタブカラーなどのノットを小さ目にした方が良い襟型から、レギュラーカラー、ボタンダウンまで幅広く適用出来、ディンプルの作り方や締めの強さで雰囲気が変ってきます。「ウインザー・ノット」は結び目が大きく横に広い形になる為、スプッレッドカラーなど襟が大きく開いたシャツとの相性が良いと思います。その他「ダブル・ノット」や「GI・ノット」は、中庸な結び方でプレーン・ノットに比べややボリュームがあり、シャツのカラーはナローからワイドまで幅広く合わせられます。

 男性のお洒落度を感じるポイントとして、ネクタイの締め方(襟元)も大きな割合を占めていると思います。10月に入り秋風を感じるような季節になり、またそろそろクールビズスタイルも飽きてきた頃、久し振りにネクタイを締めてオーセンティックなお洒落を楽しんではいかがでしょうか。

 


参考文献
・Wikipedia
・MEN’S CLUB 別冊 『The Necktie & Accessories』
CROATAホームページ
男前研究所ホームページ
(有)アトリエイシハラホームページ

 
 

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