ポケットチーフ ( Pocket chief )
今月はアクセサリーのひとつで、胸元を飾るポケットチーフのご紹介です。 和製英語であるポケットチーフの元々はハンカチーフで、ハンカチについて遡ると「カチーフ」と云われた女性が頭に被る布のことだったようです。
またチーフ(chief)は、ラテン語の「頭」を意味する「caput」という言葉から派生したとも云われています。
ローマ帝政時代、競技の始まりを告げる為に振られた儀礼的意味合いと、顔を拭うことに使われるなど、日常の用途としての二つの側面をもっていたと思われます。
当初ハンカチはウェスト・コートに忍ばせていたようですが、19世紀半ばにジャケットの胸ポケットが登場し、1920年代に入るとハンカチーフを胸に挿すようになります。
その胸ポケットは、英国で生まれたチェスターフィールドコートが始まりで、胸に挿すのはハンカチではなく、グローブ(手袋)に限られていたと云う説もあります。
20世紀に入ると革命ムードが吹き荒れ、ハンカチも一般化し、様々な形が出てきたことからルイ16世の時代に「ハンカチは正方形でなければならない。」と、分けのわからない法律まで作って統一されます。
その後は礼装の際にするアクセントの小物として白が基本となりますが、現代のスーツスタイルにおいては色とりどりのポケットチーフを見かけます。 またクールビズやテレビのキャスターの影響もあってか挿し方も様々で、お洒落の必需品として位置付けられていきます。
今回は、信濃屋が以前より取り扱っているネクタイメーカーで、蝶タイ(2017年5月)でもご案内をしたFRANCO BASSI社のポケットチーフと、礼装以外にも幅広く使って頂けるIRISH LINENのものをご紹介します。
今月の商品も、合わせてご覧くださいませ。
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